ライカってなにがいいの?ライカの魅力とおすすめのカメラを紹介

こんにちは。Robert Wada(@torufoto)です。

私はライカMモノクローム・ズミクロン50mmF2 4thライカQで撮影を行っています。

ライカって何がいいの?って聞いても使えばわかるとか、なんかいいとかばかりで具体的な答えが返ってくることはあまりないです。

ライカなぁ…ブランド?見栄?所有欲? そんなイメージだと思うんですよ結局はカメラを拗らせた人が買うカメラでしょ?

本記事では、なぜライカがいいと言われているのかをお伝えします。

Leicaとは

現在の35mm判(フルサイズ)と言われる規格を作ったのはライカでした。

35mm判の登場により、今まで大きなカメラしかなかった写真家達は格段に機動力が上がり、スナップ写真や報道写真などのジャンルを大きく前進させました。

ライカは歴史あるカメラ、レンズのメーカーであり、以降に登場する日本製の一眼レフに押され何度か潰れかけながらも、現在に至るまで妥協しない物づくりをしてきました。

ライカのレンズって

Mマウントはコンパクト

ライカのMマウントレンズは、一部の特殊レンズを除いてコンパクトに設計されています。

ライカM型は元々報道カメラマンのために作られました。

街中でサッと写真を撮り、時には人と話しながら撮影する報道カメラマンには、機動力が高く、相手にプレッシャーを与えないコンパクトなカメラが必要でした。

以前のバルナック型を使っていたカメラマンからは、M3でも大きすぎるとクレームが付き、最初はM3を売るのに苦労したそうです。

それ程大きさというのは大事な要素でした。Mマウントレンズはボディとのバランスを損なわないように設計されています。

現代のミラーレスカメラは一眼レフに比べ、ボディはコンパクトになりましたが、高性能化を優先するため一眼レフ時代よりも同等もしくは大きなレンズが目立ち、これを持ち出すのは大変だろうなぁと思いながら見ています。

やれボケがすごい、逆光耐性がすごい、解像力がすごい、AFもすごい、確かにすごい、めっちゃキレイだ。素晴らしい…大きさと重さ以外は…

コンパクトであるという事は、スペックや撮れた写真からは見えない部分ではありますがライカはこれを大切に守っている訳です。

シャドウの階調がリッチ

階調がリッチってなんやねん。階調が豊富ともちょっと違う。高級感?わかりませんね。でも、使ってればわかる。あぁ〜リッチ!ってなるはずです。

特にライカレンズ特徴として、シャドウになにかいるんじゃないかと思わせる写りをします。艶やか、生っぽい写りです。

写真の暗部がしっとりと湿度を持ったような、ライカのレンズは空気まで写すと言われます。

これは解像力の話ではなくリッチな階調故に空気感まで写し撮るという意味だと思われます。

例えば、ソニーレンズでお寿司を撮った場合は美味しそうなお寿司が撮れますが、ライカレンズで撮った場合、艶かしいお寿司が撮れます(当社比)。

ライカと技術提携しているパナソニックがミラーレスのS1シリーズを発売しています。

その初期レンズラインナップとして、LUMIX S PRO 50mm F1.4というレンズ(欲しい)を紹介する時に湿度感」という言葉を使っています。

ライカレンズの写りを紹介するならこの「湿度感」という言葉が一番しっくり来ました。

ピントの合ってない部分やブレても立体感がある

ライカレンズのボケはなだらかな傾向にあります。

ピント面からじんわりとボケていくイメージで完全にボケても二重線や滲みが少ないため奥行きがでます。

また、カールツァイスが言語化していますが、マイクロコントラストと言われる細部の階調表現を重視することにより立体感を出し、ブレやピンボケでも質感が残るという驚異的な表現力があります。

マイクロコントラストはスペックに出ない項目でMTF曲線や解像力とは別の実際に撮った写真からのみ得られる情報です。

残念なことにスペックの数値を重要視するユーザーが多く、日本の最新レンズでは評価されにくい項目となっています。

これは、ライカを使えばわかるという曖昧な答えの大きな要因となっています。

レンジファインダー

ライカのM型

みんながイメージするのはM型ライカと言われるレンジファインダー機だと思います。

そのM型は、1954年のM3から始まり(M2、M1は後から出た)デジタルに写り変わりながら現代のM10まで脈々と続いてきたシリーズです。

レンジファインダー機

レンジとは距離という意味です

つまり、レンジファインダー機とは距離計を搭載したファインダーを持つカメラな訳です。

よく勘違いされますが、富士フイルムのXproシリーズには距離計が搭載されていないため、レンジファインダー風なだけです。

富士フイルムはハイブリッドファインダーと呼んでいます。

レンジファインダーのメリットとデメリット

メリット

・ミラーがないので小型化できる
・ミラーアップのブレがなくシャッター音が小さい

デメリット

・ファインダーと実際に撮れる写真とはズレがある
・最短撮影距離が長い(1.0m〜0.7m程度)
・精密なピント合わせが得意ではない
・AFレンズがない

…ん?ミラーレスでええやん…
ミラーレスならRFのデメリットも全て解決出来るやん!

気付いてしまったか…

RFがミラーレスに勝てる要素があるとすれば、それはRF機であるということ

RFに魅力を感じなければ、ミラーレスにアダプターを付け、レンズだけライカという選択肢も大いにありだと思います。

写りに関係ないからね。(一応、ライカレンズはデジタルライカのセンサーに最適化されているらしい)

しかし、RF機を使ったことがない人がほとんどだとも思うわけです。

レフ機とミラーレス機の使い勝手が違うように、RF機にも使ってみないとわからないスペック外の良さがあるのです。

これも使えばわかるという答えに繋がる訳ですね。

熟練度

もしあなたがM型ライカを手に入れたとしても、写真が急に上手くなることはありません。

むしろRFの慣れないピント合わせに必死になりシャッターチャンスを逃したり、露出を間違えたりで初日は散々な結果になることが予想されます。

M型ライカの扱いは慣れが必要です。最新のデジカメのようなAFや手ぶれ補正は一切ありません。

電子的な要素として絞り優先モードがある程度です。(ライカM(TYP240)からライブビューが使えるようになりました)

つまりは撮影者の熟練度に大きく左右されるカメラと言えます。

撮り方にもよりますが熟練者は、目測ピントが出来るようになります。

レンズのピントリングに書いてある距離指標で、ファインダーを覗く前に目測でピントを合わせます。カメラを構えたらピントがだいたい合っている状態なので覗きながら微調整をしてシャッターを切ります。

ファインダーを覗いてからピントを合わせるAFよりも断然早くシャッターが切れます。パンフォーカスやゾーンフォーカスとほぼ同じスピードで撮れる訳ですね。

正直に言うと精度はあまり高くありませんが、曖昧な写りを楽しむ余裕が出てきます。

上にも書いた通り、ライカレンズはピントが合っていない部分にも立体感が生まれるので、この撮り方は意外と理にかなっています。

なによりもシャッターチャンスに強く、有名な写真家達が決定的瞬間を記録してきたカメラ、M型ライカというカメラに興味を持っていただけたなら幸いです。

おすすめのライカ

これはライカQ。えっM型ちゃうんかい!

ライカQは所謂コンパクトデジカメ、コンデジかよ!と侮るなかれライカは本気を出しました。

フルサイズセンサー搭載、専用設計のズミルックス28mm F1.7、AF、手振れ補正まで付いてます。レンズは間違いなくライカの写り。

ズミルックスなのにF1.7かよと思うライカ玄人達もいると思いますが、サイズ感とレンズの写りから導き出されたライカの考え方らしい値です。

28mmはちょっと…と思う人もいるかも知れません…。これに対するライカの答えはクロップです。35mmと50mmにクロップ出来るようにしたから実質レンズ3本分だよね。

画素数とかどうでもええねん。A1にプリントするんですか?最悪ジャギってもいいじゃない。

中古価格がライカにしては破格の安さ、レンズ買ったらおまけにボディまで付いてきちゃったよ。

カメラなに買えばいいですか?と聞いてくる人には、ライカQを買えるのか買えないのかをまず聞きます。防塵防滴欲しい人はライカQ2にしましょう。

全て解決、メインカメラになること間違いなし。これをおすすめするためにライカの記事を書いたと言ってもいい。それ程の出来栄え。

これが本当に言いたいことですが、カメラなんてなんでもよいので、たくさん写真を撮りましょう

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