全国通訳案内士が教える秋の京都嵐山攻略プランと紅葉撮影のコツ

こんにちは。SONOです(@haletoke)。

全国通訳案内士・気象予報士・フォトグラファーとして東京・京都・香川を拠点に活動をしています。

この記事では秋の京都嵐山の撮影方法と効率よくまわるためのおすすめルートをご紹介していきます。

こんな人におすすめです。

  • 秋の京都嵐山を旅したい
  • 紅葉を美しく撮りたい
  • おすすめのルートを知りたい

竹林・渡月橋・嵐山公園は07:30までに撮る

24時間無料で入ることができる場所は朝7:30までに撮り切りましょう。

特に紅葉のピークになる11月20日〜25日前後の土日祝日は通行規制が入るレベルの混雑になります。

人のいない竹林や渡月橋を撮るためには、日の出〜07:00まで、遅くとも07:30までに到着して撮りきるのがおすすめです。

渡月橋

まずは朝7時頃の渡月橋です。

撮影のコツ

背景に嵐山の美しい紅葉を入れながらアクセントとしてバスを配置して撮影しています。

竹林

すでに混雑してしまった朝8:30頃の竹林です。

撮影のコツ

竹林の突き当たりの大河内山荘前から広角レンズでワイドに撮影すると雄大感が出ます。

竹林奥から朝光が差し込むため、光や人混みを考慮しても遅くとも朝7:30までに訪れることをおすすめします。

嵐山公園

嵐山(亀山)公園近くの川沿いの紅葉を撮影します。

撮影のコツ

屋形船と一緒に撮るのであれば朝9時以降がおすすめです。

枝葉のつきかたや光を見て構図を決めると美しい写真を撮ることが可能になります。

07:30〜 早朝拝観を利用して天龍寺へ

朝07:30以降は、世界遺産である天龍寺(てんりゅうじ)がおすすめです。

年秋や春のハイシーズンは、早朝拝観で07:30から中に入ることができます(事前に要確認)。

嵐山を庭園の背景として組み込み(借景)池を中心として、美しい紅葉を散策できる庭園(池泉回遊式庭園)であり、嵐山を訪れた際には必ず訪れたいお寺のひとつです。

天龍寺

こちらは早朝の天龍寺です。

撮影のコツ

嵐山を借景にリフレクションを利用して空と紅葉の美しさを際立たせます。

09:00〜 その他の有料拝観のお寺をまわる

朝09:00以降は、近隣の有料寺院や庭園が拝観可能になるので、拝観直後から自分の撮りたいお庭やお寺を中心にまわりましょう。

いくつか個人的におすすめのお庭とお寺をご紹介しますので参考にしてみてください。

宝厳院

天龍寺近くにある宝厳院(ほうごんいん)も紅葉の美しいおすすめのお寺です

お庭に小川が流れ岩や苔の配置が非常に美しいので天龍寺とセットでまわるのがおすすめです。

朝光が差し込み紅葉の美しい姿を捉えることができます。

こちらが早朝の宝厳院です。

撮影のコツ

紅葉の葉を透かせて撮るため朝日を左上から入れて逆光で撮影します。

小橋を中心におき庭園としての美しさを取り入れましょう。

大河内山荘

竹林の突き当たりにある大河内山荘(おおこうちさんそう)もおすすめです。

抹茶と最中つきで1000円と少し値段ははりますが、背の高い広葉樹を楽しみながらゆったりとした時間を過ごすことができます。

大河内山荘内の庭園です。

撮影のコツ

奥行きのある回遊路を望遠レンズで撮影しました。灯籠を前ボケとして遠近感を出しつつ、空間の広さを表現出来ます。

お抹茶と最中もついてきます

撮影のコツ

食べる前に撮影しましょう笑

常寂光寺

大河内山荘から徒歩10分程度の場所にある常寂光寺(じょうじゃっこうじ)は背の高い広葉樹が多く、朝日に透かされた頭上の紅葉がステンドグラスのような輝きを持つお寺です。

秋の終わりには床紅葉も楽しむことができるので、紅葉シーズンのはじめ〜終わりまで表情豊かな姿を楽しむことができます。

朝の常寂光寺です。

撮影のコツ

茅葺の仁王門とともに美しい光の入る背の高い紅葉を、広角レンズで撮影するのがおすすめです。

床紅葉を撮影したいのであれば開門後すぐの撮影がよい(11月最終週〜12月の1週目)。

12:00〜 ゆっくりと奥嵯峨エリアへ

お昼ご飯を近くのお店で食べつつ、常寂光寺からさらに北に歩みをすすめて奥嵯峨エリアへ。

苔の美しい祇王寺(ぎおうじ)へ。紅葉後半になるとフサフサの苔の緑と紅やオレンジの紅葉のコントラストが非常に美しい隠れたお寺です。

雨の日でも苔の緑やうえにのったしずくの美しさがはえるので、雨天の場合でも祇王寺だけは訪れて欲しいです。

紅葉と苔の美しい祇王寺です。

撮影のコツ

床一面に広がる苔と紅葉が入るように撮影。逆光・斜光で撮影することで木漏れ日や枝葉の陰影を美しく捉えることができます。

愛宕念仏寺

さらに歩みを進めて嵐山愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)へ。

ここまで来る人はほとんどいないので、人混みを避けて嵐山をゆっくり楽しみたい人にはおすすめです。

足を一歩踏み入れると多くの石像(五百羅漢)が目に飛び込みます。

「仏師でなくても、祈る気持ちさえあれば誰でも仏像を作ることができる」という当時の住職の理念のもと、全国から多くの人がお寺に足を運び、自身で1人1体ずつ彫ったとか。

ユーモアあふれる五百羅漢と紅葉の組み合わせも撮影欲をそそられますね。

五百羅漢と紅葉の組み合わせがユニークな愛宕念仏寺。

撮影のコツ

紅葉を背景に五百羅漢を撮影する。紅葉のいろどりや五百羅漢の表情に注意しましょう。

大覚寺

愛宕念仏寺から嵐山駅まではバスで変えることができるのですが、時間と体力にゆとりがあれば、大覚寺(だいかくじ)によりながら帰路に着くのがおすすめです。

赤い多宝塔と紅葉が大沢池(おおさわのいけ)の池に反射する姿は非常に美しい。紅葉だけではなく、建築物を楽しめるのも京都の魅力のひとつです。

多宝塔と紅葉の赤が美しい大覚寺。

紅葉撮影のコツ

紅葉撮影は「逆光」で撮影するのがおすすめです。というのも、逆光で撮影することで次の効果を写真に与えられます。

  • 葉の葉脈が浮き出る
  • 色や質感に透明感が出る
  • 陰影により立体感が出る

反対に「順光」の写真だと次のデメリットになります。

  • 葉の葉脈が目立たない
  • 色や質感がくすんでしまう
  • 陰影がなく立体感が出ない

実際の写真をみてみましょう。まず順光の写真から。

つづいて逆光で撮影した写真。

透明感・質感・光の加減や色合いなどまったく違うのがわかるかと思います。

紅葉を撮るときはぜひ逆光をりようした撮影を試してみてください。

写真とSNSに対するスタンス

最後に私の写真とSNSに対するスタンスを少しお話して結びとさせてください。

何を撮るか?どう撮るか?何を考えて撮るか?いい写真か?などの部分が大切とされがちですが、私は「何のために撮るのか?」を大切にしたいと考えています。

というのも「写真を通じてどう生きたいのか?」という部分が揺らいでしまうと、撮る行為そのものに対して意味を見出せなくなるからです。

これはSNSの運用にも言えます。美しい写真を撮影してTwitterやInstagramなどでフォロワー数やいいね数が増えたとします。

「その影響力を使ってなにをしたいのか?」が大切だと思うのです。

私の場合は一貫して「半径2mの身近な人を大切にするため」という理念があります。

これは普段自分がかかわる国内外で仕事をご一緒する企業の担当者、撮影を依頼してくれる個人、その他プライベートで遊ぶ友人知人達です。

私に関わってくれる身近な人たちの人生が少しでも豊かになるように、自分の写真や影響力を使いたい。それが私が写真やSNS を運用する大きな理由です。

もちろん承認欲求やお金を稼ぎたいという理由もあります。誰かに褒められたら、数字が伸びていくのを見るのは純粋に嬉しいし楽しいですよね。

新しいレンズやカメラを買ったり、遠征に行って撮影するためにはお金がかかるので、できればお金も稼ぎたい。

日本人はお金を稼ぐことや承認欲求を満たすことにどこか負の感情を抱いて炎上しがちですが、キレイごとばかり並べあげるより、自分の素直な欲求をしっかり抱き締めて、迷いながら焦りながら不安を抱えながら生きていけばいいと思うんです。

ただ、そう言った欲求はあくまで活動を続けていくためのガソリンに過ぎません。欲求の波に飲み込まれてしまうと撮ることや生きることそれ自体がツラくなっちゃうんですよね。

「写真や影響力を使ってどう生きたいのか?」何かに迷ったりぶつかったときには、この問いを自分に投げかけて原点に立ち返って欲しいと思います。

ではまた。

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