魅力的な旅行写真を残す極意、主役を主役として終わらせない写真の撮り方。

こんにちは、ebi_times(@ebi_times)です。

東京・横浜を拠点にしながら、トラベルフォトグラファーとして撮影を行っています。

社会人ながらも時間を作り、国内・海外を問わず撮影に励んでいます。

私の好きなジャンル、あるいは被写体は、都市風景やトラベル風景です。

これらの写真のように王道な構図も好きで、もちろん撮影します。

しかし、今やSNSの影響もあり、あらゆる撮影スポットが知れ渡っており、王道の構図や有名なスポットを撮るだけでは撮っている側も見ている側も飽きてしまう可能性があります。

そのため多くのフォトグラファーがオリジナルを求めて、まだ撮られていない構図を探しています。

少なくとも自分もそのうちの一人で、どこを撮っていても探究心が働き、「何か面白い写真が撮れないか?」と自問します。

今回は、タイトルにもあるようにebi_timesとしての個性を出すためのスタイルである“主役を主役として終わらせない写真”についてお話し、皆さんのインスピレーションに繋がればと思います。

ロケハンの重要性

まずロケーションですが、至って簡単。SNSやインターネットで訪れる場所の情報をくまなく検索します。

もちろんインターネットで、”撮影スポット”や”映えスポット”などのようなワードで検索もしますが、よく参考にする方法としては、Instagramを使って、訪れる場所に特化したフィーチャーアカウントをフォローし、過去に遡って探します。

ニューヨークを例に挙げると@newyorkarea@newyork_world@newyork_ig@nycityworldなどがあります。

これらのアカウント名を見るだけで、ニューヨークの写真が詰まってるのがよく分かります。

こういったアカウントを見ていると必ずニューヨークを拠点に撮影を行っているフォトグラファーに辿り着くので、彼らもフォローしてストリーズなどの情報もチェックし、穴場スポットや現地の人しか知らないような情報も狙います。

こういった情報の中でピンとくるものをリストアップして、さらに下記の内容を深く調べます。

①時間帯や時期の違いによる見え方
②撮影の制約(料金、三脚の使用可不可など)
③客観的な評価(反響の予測)
④自分の中でのワクワク度

挙げ出すとキリがないですが、上記は自分の中でプライオリティが高いです。

旅先では限られた時間しかないので、事前に正確な場所や付随する情報をメモ帳にまとめておくことで、現地で急にスケジュール変更を強いられる際にも時間を有効活用することができます。

オリジナルを意識した撮影方法

撮影のベーシックなスキルや知識については、自分よりも詳しくかつ分かりやすく記述している方の記事や情報がインターネット上にたくさんあるので、探してみてください。

今回は冒頭でもお話しした通り“主役を主役として終わらせない写真”について詳しく深くお話ししていきます。

朝の松本城

まず先日撮った松本城の写真をご覧ください。

よく見る構図で当然ど真ん中に松本城が位置しているので、主役が松本城になり得ます。しかし、この日の雲が夏特有で不思議な雲をしていたため、面白い写真が撮れる予感がしました。

この写真は、雲の流れを確認しつつ一番良いタイミングで撮影した写真です。自然と雲に視線を誘導できるような一枚となりました。そして、反射しつつも水面が放射状に揺れているところもポイントで、隅々まで楽しめる写真かと思います。

主役(松本城)に+αなエッセンス(不思議な雲&趣深い水面)をレタッチ で引き立てることで写真全体を主役に仕上げることができ、王道とはまた違った写真になりました。

機内からの富士山

続いては富士山です。富士山を上から撮ることができる機会はなかなか無いので、飛行機に乗る際はいつも必ず富士山側に座るようにしています。

しかし、この時は羽が写り込んでしまうところに座らざるを得なく、当初はなんとか羽が写らないように撮影するつもりでしたが、ファインダーを覗いてみると、あえて羽を入れてさらにボカすことで、どこから・どんな風に撮影したかまで伝えることができる写真に仕上げました。

割とシンプルな一枚ですが、見ている人に写っていないところまで想像させる一枚です。構図の一部に飛行機の羽を入れることで、機内からの写真と座席の位置まで想像させることができます。こうすることで“富士山だけを主役にしない”イメージです。

Beads of water

続いてはN.Y.で撮影した一枚です。

Times Squareの昼写真を撮影する予定でしたが、生憎の雨。雨宿りで入ったShopの2階から外を見ているとガラスに滴る雨を発見しました。

水滴にピントを合わせていますが、これだけだとよくある水滴写真になってしまうので、N.Y.感が伝わるように、シンボルである黄色いタクシーボケさせながら配置しています。

ボケでもインパクトを与えるためにタクシーを3台にこだわり、タイミング良くタクシーが写るまで辛抱強く待ちました。

陶朱隠園

この不思議な建造物は台湾にある陶朱隠園と呼ばれる高級マンションです。

ここも有名な撮影スポットで、王道写真になりがちですが、撮影時に一工夫をしています。

高級マンションとの対比として、台湾の日常風景とも言えるバイクを手前に配置することで、”マンションの写真”にしないことが狙いです。

大阪城リフレクション

こちらは大阪城。

大雨の翌日にできた水溜りを利用して撮影したリフレクション写真です。

通常であれば、リフレクションでの写真でも映えて綺麗に見えますが、写真を上下反転させたことで「なんだこれは!」と思わせる写真に仕上げています。

ここからは計算していなかったことですが、水たまりの中に写る砂利が、反転させた時に星を連想させてくれました。

ここまで5枚を例に“主役を主役として 終わらせない写真”について解説してきましたがいかがでしたでしょうか?

このあと2枚を載せますが、あえて解説無しにしますので、どんな意図を持って撮影した写真か想像を膨らませて楽しんでください!

最後にebi_timesの思考を

皆さんそれぞれにも撮影スタイル、目的、楽しみ方がありますよね。

フォローしている方の思考を知り、自分には無い世界観や価値観に触れることもSNSをする理由の一つになり得ます。ここでは私の思考についてアウトプットしてみます。

自分が写真を撮る理由は、日本人に向けて世界の美しさを、世界の人に向けて日本の美しさを知ってもらうためです。そのためにebi_timesの世界観を織り交ぜながら発信しています。

“撮影-編集-SNS”というこの一連で満足するためには、“撮りたいモノと撮れるモノの交点を探る”ことが大事だと思っています。撮りたいモノ(=自分の好きな被写体)は自由に考えて決めることができます。

しかしスキルやキャリアによっては理想のものとかけ離れてしまうことがあります。

この状態だと共感や感動は生まれてこないので、まずは自分を客観視し、撮れるモノ(=今の自分のスキルで発揮できる撮影や編集)から手をつけるように心がけています。

ebi_timesでいうと次のようになります。

撮りたいモノ=夜景、海外風景、トラベル風景

撮れるモノ=独特な色味かつシャープな夜景、見た人が行きたくなる海外風景、主役を主役として扱わない撮影、リアルと合成を混同させたフォトグラフ

これらを掛け合わせることで、共感や感動を引き寄せるように意識しています。

今回のこの記事では、ebi_timesの撮影方法や思考法についてまとめました。

写真は十人十色の世界なので、正解が無数にあると思っています。見様見真似で真似することから始めた自分としては、真似することに関しては推奨派なので、ピンときたら実践してみてください。その後、オリジナルを意識してみるとさらに写真が楽しくなります。

この記事を通して皆さんの写真生活に刺激を与えれることができればフォトグラファーとしても一社会人としても嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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