ただ反射させるだけじゃもったいない、反射を活かして写真の幅を広げよう

こんにちは。i_dauyu(@i_dauyu)です。

みなさんは反射を活かした写真を撮ったことがありますか。おそらく、多くの人が、こういう風に水たまりや水面に映る景色を撮ったことがあるのではないでしょうか。

しかし、これだけが反射の使い方ではありません。ここでは、ここから一歩踏み込んだ反射の使い方を紹介していこうと思います。いくつかのシチュエーションごとに作例と撮影時のポイントをまとめました。

使う機会はすくないかもしれませんが、頭の片隅に入れておくと、いざというときに活躍することがあると思います。

地面の反射

水たまり

まずは、こちらの写真をご覧ください

これは先ほど載せた写真と同じ場所で撮った写真です。ここでは水たまりに反射した部分だけを撮っています。

写真の上下を逆転させることで水たまりに映った人が歩いているように見え、少し不思議な印象を与えることができます。

こういう写真を撮るときのポイントは、主題の分離を意識することです。もっとわかりやすくいうと、主題である人をどこに配置すれば、見る人に伝わりやすくなるかを考えることです。

この写真の場合だと、建物が反射しているところに人が重なってしまうと人が写っていることが伝わりづらくなってしまいます。(状況にもよりますが、人が黒っぽくなりやすいので、同系色のところに配置してしまうと区別がつきにくくなる)

なので、空のように白いところに人を配置すると、黒とのコントラストがはっきりして伝わりやすくなります。

もう一つ例を挙げると、以下のような写真になります。白い建物に重なるように人を配置したことで、コントラストがはっきりして伝わりやすくなっています。

アスファルト

水たまりと似たようなものですが、アスファルトも使えます。

アスファルトにも材質によっては、雨に濡れることで周りの景色を映すものがあります。

これも撮り方のコツとしては、水たまりを撮るときと同じで、主題の分離です。ここでも人を空の部分に重ねることで、主題である人をはっきりわかりやすくしています。

水たまりとの違いは、はっきりと反射するわけではないので、輪郭がぼやけた感じになるところです。

ちなみに、建物側に人を配置したときの対処法としては、色のあるもの(傘や服)を身に着けている人が通ったときに撮ったり、足を少し入れてあげることで、反射した人が主題なのだと伝わりやすくなると思います。

オレンジの服が目立つので人だと認識されやすくなっています。

傘の黄色と足を少し写すことで、人だと認識しやすくなっています。

天井の反射

天井の鏡

街中を探してみると、意外に建物の天井部分に反射するところがあったりします。そういうものも使い方次第で、不思議な印象の写真を撮ることができます。

こういう写真を撮るときのポイントは反射している部分だけを撮らないことです。

この写真の場合はビルや空を画角に入れてあげることで上下を逆にしたときに、ビルがさかさまなのに、人はちゃんとした方向で立っているというギャップが生まれて写真の面白さが増します。

同じ場所で、反射した部分と空だけを撮った写真がこちらです。

空だけでは、見る人に違和感を与えるポイントが少ないので、上の写真に比べるとインパクトや見たときの面白さが薄れてしまいます。

壁の反射

ガラスとポスター

街を歩いていると、人が写っているポスターが張ってあるのを見かけることがあると思います。それを使うことで、多重露光風の写真を撮ることができます。

黒色の部分が一番きれいに反射するので、そこに人を配置することで主題が明確になります。

ポスターの人が前景になるので写真の中に奥行きも生まれます。

肌色だと奥に映る人が少しわかりづらくなりますが、顔が前面にあることで写真のインパクトを出すことができます。

ポスターを直接とっても、ここまで反射しないと思うので、ガラスの内側に貼ってあるものを利用するとこんな風に撮れます。

反射するものでできた壁など

水たまりや鏡ではなくても街を歩いていると、面白い反射をする材質でできたところをたくさん見かけます。こういうものを通して街を見てみるとなんでもない風景がすこし面白く見えてきます。

反射させる材質によっては光が滲んだ感じになったり

自分でぶらさずに、反射の仕方でぶらしたようになったり

街を歪めることもできます。

歩いていると、思わぬところに面白い材質が使われているところがあるので、見つけたらとりあえず撮ってみるのがいいと思います。

まとめ

  • 上下、左右対称に反射させるのももちろん良いが、それだけが反射を活かす方法ではない
  • 反射の使い方次第では、見る人に不思議な印象を与えることができたり、面白い写真を撮ることができる
  • なんでもない風景に変化をつけることができる

反射を活かすことで写真を撮るときのバリエーションがきっと増えると思います。もし、いいなと思ったものがあれば、試していただけたら幸いです。

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