アイデアを撮る、創作写真のあり方。

こんにちは。KOTO(@5103_koto5)です。

主にスナップ写真や一風変わった物撮り写真(ここでは「創作写真」と表現します)を毎日投稿しています。

今回は、そんな「創作写真」について解説していきます。

創作写真とは

創作というジャンルはあまり馴染みがないかと思います。そして説明するのも難しいです。

「創作」自体が多様性に満ちていて、1つに定義できないことがこのジャンルの説明を難しくしているのだと思っています。

私が撮る創作写真は「ありふれた物を自分の思うがままに変換した作品」だと思っています。自分の写真を説明する際にこれが一番しっくりくる説明だからです。

創作写真を撮るメリット

では、何故そのような掴みどころのないジャンルをやっているのか?それは私がこのジャンルに以下のような2つの大きなメリットを感じているからです。

裁量の幅が広い

撮影におけるメリットは「裁量の幅が広い」ことにあります。

主に机や画用紙の上で撮影を行うので現地に足を運ぶ必要がなく、空いた時間にさっと撮影することができます。

また、背景から被写体、その配置まですべてコーディネートできるので自分のイメージする作品に最大限近づけることが可能です。

個性を確立しやすい

風景写真やスナップ写真は既にこの世に用意された物の中から、「何をどのように切り撮るか」にそれぞれの裁量がかかっていると考えています。

一方で、創作写真は「切り取るための場面を作る」ところから作業が始まります。

絵画で例えるなら、既に描かれた絵のどのシーンを切り取るか選ぶのに対し、描くところから始めるのが創作写真です。

アイデアを練る→実現方法を考える→作る→撮影という手順を踏むので多少手間はかかります。

しかし、自分の持つ世界観を形にして撮ることによって唯一無二の作品が生まれやすく、それと見る側のニーズが合致すれば自分の名刺がわりになるような作風を得ることができます。

作例紹介

実際に私はこんな創作写真を撮っています。

「過去のデジタル×現代のデジタル」

この3枚は「過去のデジタル×現代のデジタル」を意識して撮った写真です。

ブラウン管にインスタ、ガラケーにTwitter、カセットにApple music…

すべて、もしも昔のものが現代も主流で使われるものとして残っていたらどんな使われ方をしただろう?を意識して撮りました。

「NightDance」

これは私が「NightDance」という題名で投稿する組写真シリーズです。

「かわいいものが踊り出しそうな、そんな夜を撮る」をコンセプトに、思うがままにモノを組み合わせて撮っています。

「画用紙4コマ」

他にも「画用紙4コマ」というシリーズをやっていたりします。

Twitterの投稿スタイルに特化し、4枚で1つの物語やエッセイを書くようなイメージで作っています。

写真だけではなく文字を使い、絵本のように仕上げているのもこのシリーズの特徴です。

このように文字で作品を補助する面白さがあるのも創作写真の魅力だと考えています。

創作写真を撮る手順

創作作品を撮る際は、上の図のように①アイデア作り ②構成決定 ③材料調達 ④撮影の順で行います。

見ての通りアイデア作りが大半の割合を占めています。

アイデア作りでは、写真にしようと思ったネタを上記の3つに派生させて作品を作っていきます。

「パロディ」とは、主に映画や音楽MVなど、既に可視化されているものを模倣した作品を作ること

「具現化」とは言葉や比喩表現、歌詞など、普遍的な可視化がされていない概念を想像し形にすること

例えば、この4枚の写真は「SexyZoneの進化論」という番組のキャッチフレーズに用いられている「いつから大人だったんだろう?いつまで子供だったんだろう?」という言葉から大人と子供の境界線をイメージし、対極的なイメージを持つ物へ転換した作品です。

このように具体的に説明できる作品がある一方、中には作例で紹介したNight Danceのようにどちらにも当てはまらないような作品もあります。

それを「・・・」という部分に込めています。

アイデアを構成する際のポイント

アイデアを作る際には特に以下の2点に注意しています。

①なんでもメモして残しておく

上のように、思いついたアイデアはデジタル端末のメモ機能や手書きメモ、時には絵を描いて残しておきます。

設計図のような物から、ただ気になった物までなんでも書き連ねています。

書いたアイデアの内、実現するのは半分にも満たないですが、そういうのも含めて貯めておくと、改めて見返した時に実現できたり別の作品として生まれ変わらせることができたりします。

②独特でありつつも伝わりやすい作品づくりを目指す

創作写真を作り、発表する上で最大の難所は「他人に伝わる作品であるか」という点だと思います。

特に多くの人に見てもらえるような作品にしたいのであれば相手の心に訴えかける作品を意識して作る必要があります。

SNSの反応を利用する

これはSNS(特にTwitter)における反応プロセスを図式化したものです。

多くのユーザーはまず文字と写真を見て、「いいね」や「RT」をするか判断します。

その判断基準として、風景写真などは「綺麗・感動・かっこいい」などがメインとなってきます。

創作写真の場合は、「なるほど」がいいねやRTのきっかけになると考えています。(実際コメントも納得を意味する言葉をたくさん頂きます)

RTや話題にしてくださる人が多いほど作品が目に触れる機会が増え、およそその作品は次に見た人も納得しやすい作品になっているので再び拡散に繋がり、いわゆる「バズる」状態が生まれやすくなります。

反応が悪いと伸びない

一方で、反応がイマイチな創作写真はこの「納得」に至らないケースが多いのだと考えます。

原因としてはキャプションと写真の内容が合っていない、写真自体の構図や配色・雰囲気が変である、面白みに欠ける、元ネタが分からないなど、自分のイマイチだった作品を見返しながら原因を探し改善していく日々を送っています。

まとめ

今回は創作写真の説明とその利点、および作品の作り方について説明しました。

皆さんも是非自分のアイデアを形にした写真を撮ってみてはいかがでしょうか。
写真ライフに新しい選択をもたらすきっかけになったら嬉しいです!

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