キットレンズで誰でも撮れるポートレート
初めて買うカメラはどんなカメラでしょうか。
近頃は中古相場も下がり、最初からフルサイズに単焦点、の方もいると思いますが、APS-Cのカメラにキットズームレンズの方も多いのではないでしょうか。
今回はカメラ付属のキットレンズで、誰でも良い感じに撮れる方法を書いていきます。
数字を把握する
今回は全てf4(フルサイズ換算f6)で撮っています。標準ズームさえあれば、初心者でも、誰でも同じような写真が撮れます。
カメラ:X100F
センサー:APS-C
レンズ:23mm(フルサイズ換算35mm)
誰でも良い感じに撮れる理由は「カメラから被写体までの距離」と「被写体から背景までの距離」です。
今回載せている写真は、全てメジャーで距離を測っています。
初心者が一番初めに、本当に頼れるのは数字です。数字は写真を撮る上でも絶対的な指標のひとつとなります。
同じことをすれば誰でも、良い感じにボケる距離感と被写体の画面の収め方がわかります。
メジャーなんて普通は準備していないと思いますので、歩幅をあらかじめ測って(計算式は身長×0.45)おくと便利です。ちなみに、僕は歩幅をメジャーで測ると少し狭くて約65~70cmでした。
それでは実際に見ていきましょう。
カメラと被写体と背景の距離を把握する
ウェストアップの距離
カメラから彼女:1.3m (2歩)
彼女から背景(駐車禁止標識):8m
ポートレートで定番の構図、ウェストアップです。
距離を見るとわかると思うのですが、この距離感だと背景がボケて被写体が浮き上がって見えます。
そして、背景に何が写っているかの情報が伝わるボケ具合なので、ストリートポートレートでオススメです。
顔の一部がボケたりする事も無く、被写体が綺麗に写っています。
ボケすぎて何が写っているのかわからないとか、どこで撮っても同じような写真になる事も避けられるので、大口径の単焦点を使ってる方にもオススメのf値です。
次は2枚続けて見ていきましょう。
バランスが取りやすい距離
カメラから彼女:1.8m (3歩)
彼女から背景:4m (6歩弱)
カメラから彼女:2.7m (4歩)
彼女から背景:4m (6歩弱)
1枚目は膝上の構図、2枚目は引きで全身の構図です。身長にもよりますが、大体この距離で撮るとバランスが取りやすいです。
そして、この2枚は被写体から背景までの距離は同じですが、カメラから被写体までの距離を変えています。
1枚目の写真は背景がボケていますが、2枚目の写真はほとんど背景がボケていません。
ここまでの写真を振り返ると、背景までの距離は違いますが、1歩ずつ離れていって撮っています。
24mm付近(換算35mm付近)で撮る場合は、これを意識するとバランスが取りやすく、撮れる枚数が増え、雰囲気も変えられます。
ぜひ試してみてください。
その他の距離
カメラから彼女:0.7m (1歩)
彼女から背景:4.2m (6歩)
カメラから彼女:2.5m(3歩半)
彼女から背景:4.2m (6歩)
カメラから前ボケの葉:0.5m (1歩弱)
前ボケから彼女:1.8m (3歩弱)
彼女から背景:0.7m (1歩)
以上が、キットレンズで誰でも撮れるポートレートの内容です。
距離を知るだけでバランスが取れる
写真が上手くなるためには、センスを磨けとか、1万枚撮れなどの言葉が横行しています。
距離を測るだけで、それよりも簡単に、早く、上手にバランスが取れるようになりますので、試してみてください。
何度かやってみると、距離を測らなくても感覚で撮れるようになります。そこから自分が心地良い距離感を探っていきましょう。
ちなみに今回の記事に使用している写真は、大体 15m圏内にあるロケーションです。見渡せば全てのロケーションがすぐ見える範囲にあります。
今回のように被写体や背景までの距離を調整しながら撮れば、そこら中がロケーションになる事も今回の内容のポイントです。
おすすめの焦点距離は 24mm
キットレンズ脱却でよく50mmを推奨されていますが、個人的には24mm(換算35mm)辺りをおすすめします。今回の記事で使われている焦点距離ですね。
各社24mm f2.8ぐらいのレンズを安くで出していますし、広めの画角はいつでもサッと撮れて便利です。
APS-Cセンサーのカメラをお使いの方は、そちらを買えば今回の記事の写真よりもさらにボケた写真が撮れ、使い勝手も良く、画質も良くなるのでおすすめです。
今後も誰でも実践できる初心者向けの記事を書いていきますので、よろしくお願いいたします。
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