フィルム写真の魅力ってなに?デジタルに飽きたらフィルムがおすすめな理由
こんにちは。Webメディア「DopeZine」、写真コミュニティ「DopeZineLab」を運営している万城目瞬<0q_xney>です。
多くの人が今デジタルカメラやスマホでの写真を撮っていると思います。SNSにもすぐ共有できるし、プリントもコンビニやプリンターですぐ出来ますよね。
そんな便利な時代にも関わらず、フィルムで写真を撮る人も少なくありません。
本記事では、フィルム写真の魅力や、デジタルではなく、わざわざフィルムで写真を撮る理由をお伝えてしていきます。
フィルムカメラの特徴
デジタルカメラにあって、フィルムカメラにない特徴があります。当然逆も然りです。
その中でもフィルムカメラだからこその特徴を3つ説明します。
データが確認できない
フィルムカメラの場合、撮った瞬間に撮影した写真を確認することは出来ません。
デジタルデータとして記録しているわけではなく、フィルムそのものに写っているためです。
ネガフィルムの場合、フィルムを現像処理して、プリントやスキャンして初めて写真として見れる形になります。
このデータが確認できないということが確認する行為を除外するメリットとなるか、撮れ高を上げるに障害となるデメリットとなるかは撮影スタイルによります。
私の場合、このデータを確認しないという行為が良い方向に向いていて、被写体を探す、撮影することに集中できるようになりました。
フィルムによって特徴がある
フィルムはデジタルカメラでいうところのセンサーです。このセンサー部分を様々な種類のフィルムに換装することが出来ます。
フィルムの種類ひとつひとつに特徴があります。私がスナップを行う際のフィルムの作例を紹介します。
Cinestill 800T
Kodak社の映画用のフィルムをフィルムカメラで使えるようにしたフィルムです。まるで映画のワンシーンみたいな写真を撮影することが出来ます。
Kodak UltraMax 400
ISO感度400で日中だけではなく、そこそこ明るめの室内、夜でも頑張れば撮れるとても使いやすいフィルムです。私は夜にばっか使っていますが、値段の割に優秀なフィルムです。
コストパフォーマンス
デジタルと違ってカメラとレンズを買っただけでは写真を無限に撮ることはフィルムカメラは出来ません。必ずフィルムを装填して撮影する必要があります。
そのためフィルムを買う必要があり、加えて現像代やプリント代、スキャン代が掛かってしまいます。
例えば私の場合だと、以下のような感じです。結構効率化しているのでかなり安くなっています。
CineStill 800T : 1,550円 (海外輸入)
現像代+データ化[16BASE]:500円(品川フラッシュ)
計:2,050円
36枚撮りのフィルムなので36枚で2,050円かかっている計算ですね。ちなみにKodak UltraMaxの場合は1本当たり600円なので1,100円くらいになりますね。
家電量販店とかになると、CineStill 800Tが3,200円、現像データ化で1,100円なので、36枚で4,300円かかることになりますね。
いずれにしてもフィルムのコストパフォマンスはかなりかかります。しかしそれを凌駕する魅力がフィルムにはあるのです。
あえてフィルムで撮影する理由
私がフィルムで撮影する理由としては、以下の3点があげられます。
・写真のライフスタイル化
・撮影スタイルの変化
・フィルム独特の画質
写真のライフスタイル化
常にカメラを持ち歩くようになりました。フィルムであれば、画像をすぐ確認しなくてもよいので、自分が興味をもったものを素直に撮るようになりました。
道端や友達、もちろんいつもどおりのスナップも撮ります。デジタルカメラで撮っているときは撮るぞってやる気モードにしないとシャッターを切れなかったです。
フィルムカメラの場合は自然と切ることが出来ているのでかなり私写真に近い、自分のライフスタイルに即した写真を撮ることが出来ています。
私が使用しているのがライカM4にSummilux 35mm f1.4 2ndなので、かなりサイズ的には小さいので他に持っているα7Ⅲよりも持ち歩いていてかさばらないのがとても気に入っています。
撮影スタイルの変化
デジタルで撮るのとフィルムで撮るのだとかなり撮影スタイルも違ってきます。
フィルムだとやっぱり枚数制限があるので、一枚一枚丁寧に撮るようになりました。撮影する上で、この瞬間はいいみたいな自分の興味を具体化して撮るようにもなりました。
デジタルだととりあえずさっと撮っていた瞬間も、フィルムで撮るときはなぜ撮りたくなったのかをその時に感じたり、考えながらシャッターを切ります。
機材が変わると、撮影スタイルが変わりますが新しい撮影スタイルを身につけるためにもフィルムカメラはおすすめです。
画質や描写を求める
フィルム特有の画質や描写を求めます。
デジタル中判カメラが出てきましたが、画質を求めるならば中判フィルムカメラを使用する人も少なくありません。
私の場合は、画質面にこだわりはあんまり持たないのですが、フィルム特有の描写はとても好みです。
デジタルで再現出来なくはないですが、フィルム自体がもつ色味や解像度はデジタルでは得られないものだと考えています。
フィルム写真の魅力
次にフィルム写真の魅力を2つ紹介します。
・物質的な写真感覚
・どこかエモーショナルに写る
物質的な写真感覚
フィルムは物質なんですよね。スキャンしてデータに残すのはあくまで現代ならではって感じで、最終的に気に入った写真はプリントして残しておきます。
そうなると、フィルムはすべてアナログなものということになります。
ネットワークや膨大なデータがじゃんじゃん生まれている現代においてあえて物質的なフィルムを使うことで手触り感を感じられることが、とても興味深いことだなと考えます。
どこかエモーショナルに写る
フィルムはなぜかエモーショナル的な感じで写ります。
昔の時代ではフィルムで撮っていたことが影響しているかはわかりませんが、フィルムの写真を見るとエモーショナルに感じられることがあります。
今のデジタルネイティブ世代でもフィルムフィルターアプリが流行っていてエモいエモいと言われていますよね。一時期はVSCOなどのフィルム風プリセットが一世風靡したこともあります。
それほどにフィルム写真は人間の感情に刺さるのかもしれません。
最後に
デジタルで撮る、フィルムで撮る、どちらが良いとかはありません。
しかし、フィルムで撮ることで見える新しい世界があるのは確かなのでこれまでフィルム写真を敬遠していた人にはぜひ一度使ってみていただきたいです。
デジタルにはないフィルムの良さ。コスパは悪いし、データも確認出来ない、カメラによっては露出計もAFもない、そんな不便だけどどこか懐かしい写真の世界に足を踏み入れてはいかがでしょうか?
ではまた。
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